みかけハこハゐがとんだいゝ人だ

江戸時代の浮世絵師・歌川国芳(1798〜1861年)の『みかけハこハゐがとんだいゝ人だ』をAdobe Illustrator CCで模写してみました。

みかけハこハゐがとんだいゝ人だ

浮世絵のタイトルである『みかけハこハゐがとんだいゝ人だ』の旧仮名遣いなどを現代語にすると『見かけは怖いが とんだいい人だ』となり、複数の人が奇妙な格好で寄り集まって、一見すると怖いようにも見えますが、よく見るといい人だったという内容で実に興味深い絵です。

左上には『大ぜいの 人がよつて たかつて とふと いゝ人をこしらへた とかく人のことハ 人にしてもらハねバ いゝ人にはならぬ』という説明文が添えられており、これも現代語にすると『大勢の 人が寄って たかって とうとう いい人を こしらえた とかく人のことは 人にしてもらわねば いい人にはならぬ』となります。お互いに助け合っていこう!ということでしょうか?江戸時代は現代より人との関わりが深かったみたいだし・・・。

左中央にある『一勇斎国芳』は作者である歌川国芳が万延元年(1860年)までに使っていた署名(画号)で、それに続く『戯画』は面白おかしく描かれた絵という意味で、戯画は国芳が得意としたジャンルのひとつです。

また、署名の上にある2つの印は「名主印」と呼ばれるもので、これは幕府により決められたルールに沿っているかをチェックした名主の印で、検閲済みを意味します。三大改革のひとつである寛政の改革(1787〜93年)から出版物に対する規制が厳しくなったことにより、浮世絵も検閲を受けることになったようです。

この印のうち左が濱弥兵衛、右が衣笠房次郎のもので苗字を篆書体にしたもののようで、この印によって作品の年代を特定したりできるとのことですが、専門家ではないのでよく分かりません。

印影の作成には「印鑑の匠ドットコム」というサイトの「印影プレビュー」で作成した画像を参考にしました。

なお、名主印の詳細については「浮世絵ぎゃらりぃ」というサイトの「極印と改印」が参考になります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です